12月の観察記録
カテゴリ : 2005年
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 秋の残りと冬が混在する感じの日になりました.トウカエデとサクラの葉はすっかり落ちてしまいましたが,元清風荘のモミジ(紅葉,カエデ科)は,まだ見事な紅葉を見せていました.ピラカンサス(バラ科,別名:タチバナモドキ(橘擬))も真っ赤な小さな実をたくさんつけていました.メタセコイア(スギ科,別名:アケボノスギ(水杉))の葉はすっかり枯れて黄葉していましたが,まだ,枝にかろうじて付いているという状況でした.センダン(栴檀,センダン科)はすっかり葉を落とし,実だけが枝についていました.新池の藻は少なくなり,バンが勢いよく水面を行きかっていました.参加者は,出発時に子供8名を含む45名でした.芋煮会の場所では,いつものように軽く50名を超えていました.

元清風荘のモミジ ピラカンサス センダンの実

 まず,いつもの集合場所で,先月の報告を見ました.「ゆうすけとギンすけ2トンボ池を守れ!」という本を出した人が初めて参加され,トンボの羽化に関する話がでました.自宅でもヤゴを取ってきて羽化を観察できるそうです.
【外部リンク】トンボ出版通販部

 昨日,長崎に行った参加者が,有明海のワラスボが酒のつまみに出たので,そのエイリアン風の顔つきが面白いということで,持ってこられました.確かに歯はエイリアン風でした.参加者には結構うけていました.
 集合場所を出発して,まず,道路を渡って,先月マテバシイ(全手葉椎,ブナ科)を観察した場所で,シナヒイラギ(支那柊,モチノキ科)を観察しました.昨年は,まったく実がありませんでしたが,今年は赤い実がたわわに稔っていました.普通のヒイラギ(柊,モクセイ科)は,モクセイ科ですが,シナヒイラギは,モチノキ科で種類が異なります.葉の形も違いますが,葉にとがったもの(鋸歯)がついているのが似ています.クリスマス飾りに良く使われます.赤いポインセチア(トウダイグサ科,別名:ショウジョウボク(猩々木))もクリスマスの植物として有名ですが,これはメキシコ原産であり,なぜクリスマスにヒイラギとポインセチアが使われるようになったかが宿題になりました.ポインセチアの解答は以下のホームページにありました.ようするに,19世紀に,メキシコ駐在のアメリカ大使で植物学者のポインセット氏がアメリカに持ち帰り,園芸種として広まり,丁度クリスマス時期に赤と緑のコントラストが美しいので,クリスマスの代表的植物とされてきたようです.
【外部リンク】ExciteBit「クリスマスの花ポインセチア」

シナヒイラギの実

 芋煮会の場所までに,急いで歩きましたが,途中でいつもと違ってバラバラにですが,ニシキギ(錦木,ニシキギ科),枯れたセイタカアワダチソウ(背高泡立草,キク科),キクイモ(菊芋,キク科),ジュズダマ(数珠玉,イネ科),ススキ(薄,イネ科),ガマ(蒲,ガマ科)なども見ました.ハクモクレン(白木蓮,モクレン科)の綿帽子のような花芽も見ました.

ニシキギの実 まだ花が咲いているセイタカアワダチソウ ススキ野原 ハクモクレンの花芽

 今年の芋煮会は,昨年の場所から,芝生広場の逆の側に移動して行うことになりました.愛護会の活動拠点のすぐ上でした.赤い実を付けた野イバラなどが多くあり,参加者全員で,周辺の草などを刈って延焼しないようにしました.

ノイバラ 枯葉集め

今年は,芋煮と焼き芋だけでなく,バームクーヘンも焼くために,U字溝とコンクリートブロックも用意されました.最初に,芋煮のかまどを造りました.新しいモルタルブロックを利用しましたので,かまどは,スコップで少し掘るだけでした.灰色の粘土質の土でした.熱効率を上げるため,台所用のアルミのついたてを立ててうちわで扇ぎました.このような文明の利器を使うのに抵抗のある参加者もいました.
 ここまでで,11時になってしまい,私は結婚式のため出かけました.大変残念でしたが,味見は全くできませんでした.以後の写真は,ウクライナからの女性留学生から送ってもらったものを使いました.立派なバームクーヘンができ,芋煮も食べている参加者の顔をみれば,おいしいことはよく分かります.子供達は,手作りのおもちゃで遊んでおり,この種の経験が将来よい思い出になると思います.

かまどの火入れ 芋煮鍋のセット 芋の投入 アク取り
ネギの投入 芋煮をすくう参加者 焼き芋用の芋
パン生地を伸ばす 焚き火の灰の中にパン生地を投入 焼けたパン
バームクーヘン用のかまど かまどの熱でバターを溶かす 竹に生地をかける 竹を回しながら焼く
一層目が焼けた 完成したバームクーヘンの断面 バームクーヘンと子供達 ストローとんぼ遊び

 種々のものが「枯れて」というのが今月のキーワードですが,決して死んでいるのではなく,厳しい冬をしのぎ,春に向けて準備をしているという感じでした.

観察項目:(概ね観察順):ワラスボ,シナヒイラギ,ピラカンサス,枯れたヘチマ,枯れたセイタカアワダチソウ,枯れたジュズダマ,ウスノキの実,ススキ,ニシキギ,枯れたガマの穂,ハクモクレン,ノイバラ

伊藤義人
監修 滝川正子

「なごや平和公園の自然」は,観察会のときに入手できます(1,200円).また,以下へ連絡されても入手可能です.
電話:052-781-2595
住所:〒464-0027名古屋市千種区新池町2-22-4エスポア東山2-401
滝川正子

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