このサイト内の検索   
SmartSection is developed by The SmartFactory (http://www.smartfactory.ca), a division of INBOX Solutions (http://inboxinternational.com)
2003年 > 11月の観察記録
11月の観察記録
Untitled Page

 最初から最後まで小雨が降ったりやんだりしました.傘をさしたりたたんだりの半日でしたが,それでも30名くらいの参加者がいました.子供も数名参加しました.途中で,雨合羽を着込んだ人もいました.今回は,ウクライナからの大学院女子学生(リュウシャ)も参加しました.

 まず,いつもの集合場所の清風荘前の公園で,参加者が持ってきたヨトウガの幼虫とシイの実についての説明を聞きながら.シイの実を皆で食べました.11月の観察会は,種々の自然の恵みを食べることになりました.

リュウシャさん(写真中央) シイの実

 さっそく平和公園に向かおうとしたときに,コサギの群が,新池の木に留まっているのが発見され,新池の西側に回り込みました.新池では,カワセミ,カワウ,カイツブリも見ることができました.カワセミは幼鳥であり,これは胸の色で判別できるそうです.成鳥であれば雌雄とも,きれいな橙色になりますが,幼鳥(1年目)の場合は橙色に黒色と褐色が混じるようです.なお,雌雄はくちばしの色で簡単に見分けられると言います.下くちばしが赤っぽいのがメスで,黒いのが雄です.

 カワセミは直ぐに飛んで行ってしまい,詳しく観察したり写真をとることはできませんでした.

【外部リンク】Gallery カワセミ

コサギ カワウ カイツブリ

 この後,平和公園の方に歩き始めましたが,例年の通り,平和公園横のマテバシイを観察に行きました.今年は,マテバシイのドングリが少なく残念でしたが,大きなドングリを集め生食しました.クリのような味がしました.今年は,アベマキなどのドングリもすくないようです.マテバシイはブナ科の雌雄同株の常緑樹で,厚い大きな葉が特徴でした.ドングリは,かたまって出来ますが,2年かけて成長するとの説明がありました.

 その後,さらに道路ぞいのムクノキ(ニレ科)の実を皆で食べに行きました.甘い黒い実を食べましたが,出来損ないの干しぶどうだという人もいました.ムクノキの実を好んでたべるので,ムクドリ(椋鳥)というのが普通のようですが,逆に,椋鳥がよく食べるのでムクノキだという人もいました.街路樹のトウカエデの紅葉の仕方は,木によってバラバラでした,どれもきれいでした.

マテバシイ ムクの実 トウカエデの紅葉

 平和公園の雑木林の中に入って,まず,シャシャンボの黒い実を食べました.これも甘い味がしました.日本のブルーベリーだという人もいるようです.

 ブルーベリーが木になるということを知らない人がいるということが話題になりました.同じような木で,黒い実を付けているヒサカキとの違いを観察しました.ヒサカキの実は苦くて人間は食べないようです.5つの見分け方が説明されました.ヒサカキの葉の先端は凹型であり,葉の回りに鋸歯の形状になっており,シャシャンボの葉の先端は尖っていました.

【外部リンク】岡山理科大学 植物生態研究室

シャシャンボ シャシャンボの葉

 葉の裏の葉脈の違いや,シャシャンボの葉裏には突起があるという説明がありましたが,直ぐには判別は難しいようでした.以下のホームページには,「指先で葉の裏側の中肋をそっとなでてみることで、シャシャンボの中肋下面には蜜腺が変化したといわれる小さな突起が点々とあり、それが指先にすこし引っかかる感じになると」いう記述もあります.

【外部リンク】身近な樹木のガイドブック 大阪百樹

 実の付き方で,シャシャンボは,枝や葉から離れて付いていますが.ヒサカキは葉のついている細い枝に直接付いているような感じでした.

 ホームページには,ヒサカキは非サカキという意味だという記述もあるようです.サカキは,神前にヒサカキは仏前に供えるというような記述もありますが,両方とも神聖な木として扱われているようです.

 雑木林を抜けて,平和公園バス停近くの街路樹のコブクザクラ(子福桜)を観察に行きました.ソメイヨシノのように花が密集している訳ではないですが,小さな八重の花が満開でした.春にも花は咲くそうです.ジュウガツザクラとシナミザクラの雑種という木札が立っていました.めしべが複数(1〜5)あり,果実が複数付くことからこの名前が付いたという説明がありました.

【外部リンク】植物園へようこそ

コブクザクラ ハンノキ湿地

 その後,急いでハンノキ湿地(現在は池)にいき,アオミドロとコタヌキモを観察しました.アオミドロはごく普通のものですが,コタヌキモは絶滅危惧種(レッドデータブック)に登録されている食虫植物で,ミジンコやプランクトンを食べるようです.袋が藻についており,この中に虫などを捕らえて消化するようです.袋の中には大腸菌も飼っており,胃袋に相当するということで,学名はウトリクラリア(Utricularia),英名はBladder worts(Bladderは膀胱や嚢の意)という説明がありました.この池ができて2年目で,このような貴重種が生息するというのは驚きでした.

【外部リンク】タヌキモの捕虫・消化・吸収

 池の端にはイグサも茂っていました.池の入り口のタカノツメが紅葉していました.

アオミドロとタヌキモ イグサ タカノツメ

 急いで畑に行きましたが,途中で季節はずれのヤマツツジが咲いていました.湿地には同じく季節はずれのハナショウブも咲いており,今年の夏のおかしな気温の影響ではないかと思いました.畑ではサツマイモとムラサキイモを掘りました.多分,芋掘りが初めての人が多く,そのサツマイモの大きさに驚いているようでした.持ちきれないほどのイモをおみやげに持ち帰る人もいました.

 そうこうするうちに,12時近くになってしまい,芝生広場へ向かいましたが,私は東山植物園で伊藤圭介のご遺族と会うために,ここで分かれました.そのため,感想会は不参加でした.

時季はずれのモチツツジ サツマイモ掘り サツマイモ持ち帰り
ネズミサシ ナツハゼ 平和堂

観察項目:ヨウトウガの幼虫,シイの実,コサギ,カワセミ,カワウ,カイツブリ,マテバシイ,シラカシ,ムクの実,シャシャンボ,ヒサカキ,ソヨゴ,ネズミサシ,コフクザクラ,イグサ,モチツツジ,アオミドロ,コタヌキモ,シジュウカラ,コゲラ,タカノツメ,ナツハゼ,ムラサキイモ,サツマイモ(順番は,ほぼ観察順)

伊藤義人

監修 滝川正子

  この記事を PDF フォーマットで見る 記事を印刷する 記事をメールで送信

この記事の添付ファイル
ファイル名 掲載日 ヒット
ファイルをダウンロード 印刷用観察記録5(2003.11.9)
閲覧・印刷にはアクロバットリーダーが必要です。
2008-7-19 611

ページ移動
良く読まれた記事 10月の観察記録 12月の観察記録 次の記事