今にも雨が降りそうな曇り空でした.観察会の感想会終了後に雨が降ってきました.水面からスイレン(睡蓮,スイレン科)がなくった新池では,オオバン(大鷭,クイナ科)4羽,ヒドリガモ(緋鳥鴨,カモ科)24羽,オナガガモ(尾長鴨,カモ科)2羽,コガモ(小鴨,カモ科)4羽が水面にいました.土手の周辺では,スズメ(雀,スズメ科)27羽,ドバト(土鳩,ハト科)9羽が地面の上で何かをついばんでいました.センダン(栴檀,センダン科)には実だけが残り,ムクドリ(椋鳥,ムクドリ科)が10羽程来ていて実を飲み込んでいました.
里山の家の中で集合して,まず先月の報告を見ました.オニグルミ(鬼胡桃,クルミ科)茶のレシピも配られました.先月のオニグルミ茶は,もっと時間をかけて煮出す必要があることが説明されました.クルミアレルギーについての話も出ました.報告のコガネグモ(黄金蜘蛛,コガネグモ科)の写真を見て,コガタコガネグモ(小型黄金蜘蛛,コガネグモ科)ではないかという人が複数いました.大きさから,コガタコガネグモではないと判定したことの説明がありました.昆虫少年が持っている本物を専門家に見せて再同定してもらうことになりました.
来月は越冬昆虫の観察を中心にすることがアナウンスされました.
雌のジョロウグモ(女郎蜘蛛,ジョロウグモ科)の死骸を男の子が見つけました.タラヨウ(多羅葉,モチノキ科)の葉の間で生きた雌のジョロウグモも見つけましたが,どちらも痩せて,産卵は今年はできなかったようでした.このタラヨウの樹形は,通常はありえないということでした.土手は粘土なので,横に広がれないということでした.ウメの2本の徒長枝を観察して,古い枝には花芽はつかないという説明がありました.徒長枝の新芽の方向を見て,11月ごろに枝を剪定するとよいということでした.
2本のハンノキ(榛の木,カバノキ科)には,昨年の雌花と雄花と共に,新芽もついていました.このハンノキは新池から移植したもので,根粒菌が窒素同化するので早く大きくなったという説明でした.先月と同じようにクコ(枸杞,ナス科)の橙色の実を観察しました.杏仁豆腐と一緒に出てくるというより,人間の肌の染み抜きによいということでした.クコの木の根元のすぐ横にスイセン(水仙,ヒガンバナ科)が白い花を咲かせていました.
コナラ(小楢,ブナ科)の樹皮の筋の間にクヌギカメムシ(欅亀虫,カメムシ科)の卵があるのを見つけた参加者がいました.近くのスイカズラ(吸葛,スイカズラ科)には,黒い実と一緒にオオミノガの蓑がついていました.スイカズラの忍冬という別名は,葉の形から来ているという説明がありました.
炭焼き広場の畑の2本のソシンロウバイ(素心蝋梅,ロウバイ科)を観察しました.紅梅と白梅の花芽が大きくなっていました.イナゴ(蝗,イナゴ科)のはやにえをウメの木で見つけました.曇り空のため,写真はイナゴの外形だけしかわかりませんでした.梅の枝にアカボシテントウ(赤星天道,テントウムシ科)が1匹成虫越冬していました.周辺にはたくさんのアカボシテントウの抜け殻がついていました.
近くで,ガガイモ(蘿?,ガガイモ科)の実をたくさん見つけました.実を割ると片側に種が集まっていました.ジュウジナガカメムシ(十字長亀虫,ナガカメムシ科)が食草にしているということでした.
キラニン広場の南側には松がまだたくさん残っていました.逆側は,日当たりがよく常緑の樫がありました.ここから北側へ下りの藪こぎをして山崎川の水源まで行きました.
少し進んで,谷でヒメカンアオイ(姫寒葵,ウマノスズクサ科)の群生を見つけました.周辺にはヒイラギ(柊,モクセイ科)の実生がいくつかありました.赤色の実をつけたセンリョウ(千両,センリョウ科)が数本ありました.黄色の実をつけたセンリョウと赤い実をつけたセンリョウが並んでいる箇所がありました.
あまり実のついていないフユイチゴ(冬苺,バラ科)が広がっていました.赤い実を葉の下側につけたマンリョウ(万両,ヤブコウジ科)もありました.オオカマキリ(大蟷螂,カマキリ科)の卵鞘も近くで見つけました.
いそいで小道と階段を使って里山の家に戻りました.大坂池にカルガモ(軽鴨,カモ科)が2羽来ていました.チッチゼミの抜け殻の触覚が7本であることを,里山の家で確認しました. |
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1月度の観察記録
2017年1月度の観察記録です
| 2017-3-5 | 231 | |
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