2019年 12月 8日(日)9:30〜13:00 作成:田畑恭子 監修:瀧川正子 毎年恒例の12月の芋煮会ですが、過去ほとんど雨に降られたことがありません。この日の最低気温は12月の最低を更新し、名古屋では初霜を記録しましたが、空は雲一つない快晴で時間の経過とともに気温が上昇しました。風も弱く穏やかな気候の中、大勢で焚き火を囲むにぎやかな芋煮会となりました。
9時過ぎから資機材の準備が始まりました。大きな道具はキャンプ用テーブルやかまどやバーベキューコンロ、100人分の芋煮が作れるという大鍋など。それに穴掘り用のシャベルや落ち葉かき用のレーキ、竹伐り用のノコギリや鋏、20L入るポリタンクや火ばさみなどの手持ちの道具類とこまごまとした調理用品などに食材を合わせると、リヤカーには乗り切らないほどの量になりました。
いつもの場所に到着して道具類をリヤカーから降ろしました。キャンプに馴れた男性の参加者を中心に、かまどとバーベキューコンロとキッチンのレイアウトを決め、それぞれの準備に移りました。子どもたちには薪集めの指示が出ました。元気に藪に入って行って薪をたくさん集めて来る子もいました。かまどとバーベキューコンロはサイズに合わせて穴を掘り、それぞれのセッティングが済むと火を起こして薪を燃やしました。
その間に一部の参加者は隣のトウチク林に入り、パン生地を巻き付けて焼くための竹を伐り出しました。太さと長さをそろえて20本ほど用意されました。火の十分起きたかまどには大鍋が設置され、水が張られました。持ち寄った食材はテーブル上に並べて鍋の湯が沸くのを待ちました。
竹パンづくりは毎回子どもたちに人気です。前日から仕込まれたパン生地を細長く伸ばして伐った竹に巻き付けます。伸ばし方が足りないと生地が分厚くなり火の通りが悪くなるので、できるだけ長くのばすようにと指導されましたが、子どもたちには伸ばす作業は少し難しいようでした。きしめんのように、平らに伸ばすと良いとのアドバイスがありました。大勢でコンロを囲み、パンを焼きました。みんな辛抱強く中まで火が通るのを待ったおかげでおいしいパンが焼けました。
焼けたパンには手作りのローゼルジャムをつけて食べました。今回別の用事でこの芋煮会に参加できなくなった人から提供されたものでした。また焼けて柔らかくなったマシュマロを、チョコレートを乗せたクラッカーで受けて食べるという方法が紹介されると、子どもたちはこぞってチョコとクラッカーを手にしていました。パンとマシュマロを焼き終えたコンロには、サツマイモが投入されました。焼き芋はサツマイモをアルミ箔で包んで焼く方法がよく知られていますが、環境に配慮してアルミ箔を使わないこだわりの焼き方でした。
その頃には芋煮も完成して、参加者はそれぞれ持参したお椀に芋煮をよそってブルーシートの上で食べました。早く食べ終えてお代わりする子どもも続きました。そうするうちにコンロでは担当の男性がサツマイモの焼け具合を注意深く管理した結果、非常にうまく焼きあがり、食べた参加者は口々に「美味しい」「ホクホクする」と言っていました。
持参した天然の松脂を熱して琥珀を作った参加者がいました。松脂は缶に入っていて、底を熱すると溶けて透明になりました。子どもが地面を歩いている甲虫を見つけました。センチコガネでした。センチコガネが好きな子どもの参加者が、体色を確認していました。また、高校生がトウチク林の奥で越冬中のコガタスズメバチの女王バチを見つけました。朽ち木の中で3頭集まってじっとしていました。
女性の参加者が植物のつるなどで作ったリースが紹介されました。センリョウの赤い実がアクセントになっていました。そして終了時刻となり代表から締めの挨拶がありました。オリンピック招致への反発から始まったこの自然観察の成り立ちが紹介され、この森の豊かな自然環境がいつまでも守られることを願いながらこれからも続けていくとの決意表明と、継続的な参加の呼びかけがありました。帰りも往路と同様、重いリヤカーを協力して引きながら中道を里山の家まで戻りました。過去最多の参加数との声もあがり、ケガや事故は各自の責任でと確認をして始まった今年の芋煮会も、みんなで協力して無事に終えることができました。
芋煮会での活動項目:薪集め、落ち葉集め、竹パンの竹伐り、大鍋の芋煮づくり、焼き芋づくり、パン焼き、マシュマロ焼き、松脂の琥珀づくり
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