2022年 4月 10日(日)9:30〜12:10 作成:田畑恭子 監修:瀧川正子 春爛漫と表現するのがぴったりな日でした。まん延防止等重点措置が解除され、3ヶ月ぶりの自然観察会は多くの参加者を迎えて、虫網や虫カゴを手にした子どもたちと一緒に次々と生きものに出会いました。
マサキの葉に食痕が目立ち、何のしわざか調べた子どもたちが葉に群がるミノウスバの幼虫を見つけました。オタマジャクシ池の近くでは子どもがホソミオツネントンボを捕らえました。あたりのカラスノエンドウにはアブラムシがたくさんついていて、それを捕食するヒラタアブの仲間の幼虫も数多く見られました。
カラスノエンドウ、スズメノエンドウとカスマグサの見分け方として葉の形状の違いについての説明を聞きました。カラスノエンドウは丸みのある葉の先が少しくぼんでいる、スズメノエンドウの葉は細長く葉先にはくぼみがなく横一線に切れたようになっている、カスマグサの葉の先はとがっているとのことでした。
テントウが交尾をしているところが見つかりました。またヒメカメノコテントウは交尾したまま歩き回っていました。水路の脇の柵の杭にはナナホシテントウの蛹や前蛹がたくさん見られました。
見かけなくなったシロバナタンポポがわずかながら咲いていました。黄色いタンポポについてはニホンタンポポとセイヨウタンポポとの見分け方が紹介され、花の付け根の萼が花に沿っているのがニホンタンポポ、反り返っているのがセイヨウタンポポとのことでした。この日は至る所でヤブキリの幼虫が見られみんな同じくらいの大きさなので、ある時期に一斉に卵が孵化したのではという人もいました。
この日参加していた昆虫に詳しい大学生のおかげで、この自然観察会で初めて登場するオオワラジカイガラムシのオスを観察することができました。メスを見つけた人が足の数が6本であることを確認しました。アカメガシワの名前の由来となっていると思われる赤い新芽の部分ですが、紅葉のように葉自体が赤いのではなく、表面に赤い粉をまとっていることがわかり、指でこすると簡単にその赤い粉はとれて緑の葉が現れました。
アベマキの雄花がたくさん垂れ下がっていました。雌花を探しましたが少し時期が早いようでした。勢いあまって折れてしまった枝にはクヌギカメムシの幼虫がついていました。ハコベの花の中心に紫色のごく小さな点 があるものを見つけました。写真を拡大すると紫色をしているのはおしべの先の葯であることがわかりました。
水路の石で見つかったのは自分で作った巣の中にいるトビケラの幼虫でした。口から吐いた糸で小石などをつなげて巣を作るそうです。湿地の入り口のウスノキにはたくさんつぼみがついて花が咲き始めていました。
いい香りに気づいて探すとゴヨウアケビの花が満開でした。最初は雄花ばかりが目につきましたが雌花もいくつか見つかりました。秋に実がなるのが楽しみだと話す人がたくさんいました。この日2種類目の自然観察会初記録の昆虫はカメノコテントウでした。日本最大クラスのテントウムシで、ハムシの幼虫を捕食します。
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