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11月度の観察記録
2014年11月度の観察記録です。

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観察会開始前後は小雨でしたが途中から本降りの雨になってしまいました.最近,観察会は天候に恵まれないようです.新池の 南角の水際の低木に,盛んに鳴くジョウビタキ(尉 鶲,ヒタキ科)とシジュウカラ(四 十雀,シジュウカラ科)がいました.池の周辺の樹木でコゲラ(小啄木鳥,キツツキ科)も鳴いていました.背の
低いセンダン(栴檀,センダン科)は,葉が落ちてクリーム色の実だけになっていて,ヒヨドリ(鵯,ヒヨドリ科)やムクドリ(椋鳥,ムクドリ科)が来ていま した.遮光幕実験場の北東の水面には2羽のヒドリガモ(緋鳥鴨,カモ科)とオオバン(大鷭,クイナ科)が一緒にいました.クロガネモチ(黒鉄黐,モチノキ科)やピラカ ンサ(Pyracantha,バラ科)は真っ赤な実をたくさん付けていました.街路のサクラ(桜,バラ科)は紅葉した葉をわずかに残して,大半が落葉して いました.街路樹のトウカエデ(唐 楓,カエデ科)は,いつものように真っ赤に紅葉した木とまだ緑葉を付けた木が混在していました.

オスのジョウビタキ シジュウカラ クロガネモチの実 紅葉したトウカエデ

里山の家の除草した屋根や直ぐ横の草原にセ グロセキレイ(背黒鶺鴒,セキレイ科)とハクセイキレイ(白鶺鴒,セキレイ科)が来ていました.ここでも周辺の樹木にジョウビ タキ,モズ(百舌鳥,モズ科)および20数羽のスズメ(雀,スズメ科)が来ていました.
参加者は雨にしては多く,子供5名と大人14名でした.1人の女性は12kg の子供をずっと抱っこして回りました.

雨なので里山の家の中で集合しました.机の上のひろげた新聞紙にカツラ(桂,カツラ科)の葉が数十枚置かれて いました.茶色の枯葉と緑葉が混在していました.カツラの葉はキャラメルの香りがすると図鑑に書かれているので,参加者に持ってきてもらったものでした. 枯葉は,キャラメルというよりはカラメルの甘い香りでした.1人の女の子はあられの香りだと言いました.緑葉には香りはほとんどありませんでした.この香 りは発酵臭ということでした.図鑑によると,カツラの葉の基部はハート形にくびれると書いてありましたが,ハート形に見えない葉もたくさんありました.こ の木は暑さに弱いという参加者もいました.葉の裏面は粉白色で,表面は緑色で両面とも無毛という説明も図鑑にありました.落葉高木(高木は15m 以上になる木)で,将棋盤の材になるということでした.碁盤・将棋盤やまな板の最高峰の材はカヤ(榧,イチイ科)が有名です.

セグロセキレイ カツラの葉

畑班の人が花のついたサ ツマイモ(薩摩芋,ヒルガオ科)の茎を持ってきました.紫色の朝顔のような形でしたが,大きさはずっと小さな花でした.
先月の報告を皆で見て,アサギマダラ(浅黄斑,マダラチョウ科)の翅へのマーキングは沢山書いてはいけないという女性参加者がいました.アサギマダラに負 担をかけず,かつ,再捕獲されたときにマーキングする余白を残すため,日付と略号だけにした方がよいということでした.先月マーキングしたアサギマダラの 再捕獲の情報はまだないということでした.
ニホンミツバチ(日本蜜蜂,ミツバチ科)の蜂蜜が,百貨店で東山ハニーとして200g で2800円という値段がついていたことが報告されました.

サツマイモの花

次に,里山の家の中に展示されているものが紹介されました.
まず,大きさの違う各種のドングリ(マ テバシイ(馬刀葉椎,ブナ科),コナラ(木楢,ブナ科),ウバメガシ(姥目樫,ブナ科),シラカシ(白樫,ブナ科),アラカシ(粗樫,ブナ科),アベマキ (,ブナ科))のドングリを観察しました.ウバメガシのドングリからゾ ウムシ(象虫,ゾウムシ科)の 幼虫が出ていました.女の子の手のひらに載せると,足のない幼虫が少し動いたので,「わぁ」と女の子が叫びました.その後,若 い男性参加者が作ったハグロトンボ(羽黒蜻蛉,カワトンボ科)などのみごとな昆 虫の切り絵を見ました.最後に,「むべなるかな」のム ベ(郁子,アケビ科)の実が 紹介されました.
ここまでで,10時15分を過ぎてしまいました.雨が降っていたので,丸八マークのついた名古屋市のゴミ袋に穴をあけて着て,リュックに別のゴミ袋をかぶ せた女性参加者を指さして,男の子が「ゴミ袋星人」だと呼びました.奥池近くのマルバノキ(円葉木,マンサク科,別名:ベニマンサク)の花を見るために急 いで出発しました.

ドングリなどの展示物 ゾウムシの幼虫 昆虫の切り絵 ムベの実

まず,里山の家の前のエゴノキ(斉?果,エゴノキ科)に数輪の白い下向きの季節外れの帰り花が咲いているのを写真に撮りま した.
セイタカアワダチソウ(背高泡立草,キク科)に囲まれた大坂池の柵の下で,ノコンギク(野紺菊,キク科)を見つけて,花びらを1枚取って根本に冠毛がある ことを確認しました.ノコンギクは,花の咲き方が散房花序(無限花序の1つ)で,ヨメナ(嫁菜,キク科)は有限花序(花茎の主軸の尖端に花)なので直ぐに 分かるという男性参加者もいました.

【外部リンク】花序(ウィキペディア)

ここで,小さなコオロギを 見つけました.大きさからエンマコオロギ(閻魔蟋蟀,コオロギ科)ではないことは分かりましたが,直ぐに同定できず観察瓶に入れて持ちかえることにしまし た.

ミツカドコオロギのメス

大坂池土手に植えられたク コ(枸杞,ナス科)の5mm大の橙色の楕円形の実と15mm大の紫色の5弁の花を観察しました.実を食べた人がいましたが,ま だ甘くなくにがみがあるという感想でした.もっと熟すれば甘いのかもしれません.この実は杏仁豆腐などに入っているという指摘がありました.
スモモ池近くの場所で,キクイモ(菊芋,キク科)が枯れて,菊芋を収穫してよい状態になっていました.ここで,アカホシテントウ(赤星天道虫,テントウム シ科)を捕まえた男の子がいました.テントウムシは脚の関節から強い異臭のするアルカロイドを含む体液を出して外敵を撃退するという話しが出ました.野鳥 は,そのためテントウムシは捕食しないと言われています.
柑橘類の畑に登ってみると,ユズ(柚子,ミカン科)にク ロアゲハ(黒揚羽,アゲハチョウ科)の 前蛹(ぜんよう,さなぎになる準備中)がいました.また,ダイダイ(橙,ミカン科)にはナガサキアゲハ(長崎揚羽,アゲハチョウ科)の幼虫がいて,橙色の臭角(肉角)を出してい ました.
病気のため今年の平和公園の稲の収穫は7kgで,昨年の77kgに比べて1/10だったそうです.餅つきの行事はそれでもやるそうです.もちろん,もち米 の購入は名古屋市はしないそうです.

クコの花 クコの実 クロアゲハの前蛹 ナガサキアゲハの幼虫

先月も見たウマノスズクサ(馬鈴草,ウマノスズクサ科)をまた観察しました.多化性のホソオチョウ(細尾揚羽蝶,アゲハ チョウ科)などの幼虫はいませんでしたが.2化性のジャコウアゲハ(麝香揚羽,アゲハチョウ科)が盛り返しているという報告が学会であったという話しが出 ました.
黄色いミノウスバ(蓑薄翅 蛾,マダラガ科)の成虫を見つけて観察瓶に入れて,皆で観察しました.ワ タムシ(綿虫,アブラムシ科)を男の子が見つけて,手のひらに載せて写真を撮りました.

ミノウスバ ワタムシ

ツチイナゴも捕獲して観察しました.1年で2mを越える背丈になったニワウルシ(庭漆,ニガキ科)の独特のハート 形の大きな葉痕の写真を撮りました.イナゴ(稲 子,イナゴ科)とオンブバッタ(負 飛蝗,オンブバッタ科)を捕まえて,これも観察しました.

ニワウルシの葉痕 イナゴ オンブバッタ

奥池近くの林に入り,丸い葉のマ ルバノキ(円葉木,マンサク科,別名:ベニマンサク)を観察しました.背中合わせに,2つの紅色の5弁の星状の花が付いていま した.一見すると10弁の星状の花のようでした.近くに赤い実を付けたセンリョウ(千両,センリョウ科)が数株ありました.
里山の家へ帰る途中で,ビワ(枇杷,バラ科)の花が既に咲いているのを見つけました.近くの野原でメスアカケバエ(雌赤毛蠅,ケバエ科)の幼虫 のコロニーが数個ありました.数十匹の幼虫がかたまってうごめいているさまを見て気持ち悪いという感想が出ました.1匹の幼虫を手のひらに載せた女性参加 者がいましたが,そこではあまり動きませんでした.落ち葉を分解して食べているそうです.

【外部リンク】メスアカケバエ(自然観察雑記帳)

マルバノキの花 メスアカケバエの幼虫

カエル池近くの緑色の実のついたマサキ(正木,ニシキギ科)を観察しました.正月ごろには,実が割れて,中から赤い種が見 えておめでとうということになるという説明がありました.
里山の家の中に入って,早速,捕獲したコオロギについて図鑑を使って調べました.ミツカドコオロギ(三角蟋蟀,コオロギ科)のメスらしいことが分かりまし た.
感想会では,3つの机に,子供達,男性参加者および女性参加者に自然に分かれて座りました.雨なのに沢山の昆虫が見られて良かったという感想が最初に出ま した.ミノウスバは,きれいでしたが,あんなに目立って捕食されないのかという疑問がでました.また,昆虫の産卵管は何のためにあるかという質問がでまし た.土中や植物の組織の中に卵を生み付けるためという回答がでました.
いつもの女性参加者から,食べられるカリン(花梨,バラ科)の入った手作りのバウンドケーキが回され,美味しくいただきました.雨の中の楽しい観察会にな りました.

観察項目:カツラの葉,エゴノキの帰り花,切り絵,サツマイモの花,各種のドングリ,ゾウムシの幼虫,ノコンギク,クコの 実と花,キクイモ,アカホシテントウ,ユズ,クロアゲハの前蛹,ナガサキアゲハの幼虫,ウマノスズクサ,ミツカドコオロギ(メス),イナゴ,オンブバッ タ,ミノウスバ,ツチイナゴ,ワタムシ,マルバノキ(ベニマンサク),メスアカケバエの幼虫,マサキ

文・写真:伊藤義人 監修:滝川正子

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2015-5-3 97

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