2024年 2月 11日(日)9:30〜12:05 作成:田畑恭子 監修:瀧川正子 朝の天気予報では最高気温が10℃までしか上がらないとのことで、寒い日になると予想しましたが、実際には風のない穏やかな日和になりました。この日の名古屋の最高気温は11℃を超えたようです。子どもたちは途中で上着を脱いではしゃぎ回っていました。 数日前にニホンアカガエルが卵を産んだと聞いたので見に行きました。最初にカエル池を調べてみましたが卵は見当たらず、オタマジャクシ池の方ではたくさん見つかりました。卵塊の数を数えると、下の段には7個、上段には8個あったとのことでした。一部の卵をすくい上げて発生の段階を観察すると、中にはオタマジャクシの尾の部分ができ始めているものもありました。
中道を進んで行くと、脇のツツジの枝にオオカマキリの卵鞘を見つけた参加者がいました。少し小ぶりな卵鞘でした。その卵を観察していると同じツツジのすぐ近くの枝に、ムネアカハラビロカマキリの卵鞘も見つかりました。
道沿いに大量の落ち葉が降り積もっている中を女の子が楽しそうに歩きました。せせらぎ沿いの草むらにはオオイヌノフグリが咲き始めていました。花の数はまだそれほど多くありませんでした。
つどいの丘では紅白のウメの花が咲いていて、よく見るとコウバイはほぼ満開、ハクバイの方はまだまだつぼみが残っていて、5分咲きといったところでした。
そのハクバイの木についたドロバチの巣が去年から気になっていましたが、穴が開いているのを見た参加者が中を見てみようと提案しました。男の子が手で巣を割って中を見てみましたが、予想に反してハチの抜け殻のようなものは見当たらず、黒っぽい粉状のものが残されているのみでした。
田んぼの西にあったアカメヤナギの木が田んぼの日照の確保のために最近伐られたので、そこへ行って年輪の数を数えました。幹の中心は二本に分かれていて、一方は12本、もう一方は10本の筋がついていました。年輪の幅が太く、ヤナギの成長の早さに改めて驚かされました。このヤナギは10年前にここに田んぼができた時にはなかったとのことでした。
セイヨウタンポポが所々に咲いていました。そのほとんどが咲いたばかりの花でロゼット状に広がった葉の中心で地面に接するように咲いていましたが、中にはもう綿毛になっているものもありました。田んぼの脇にはタネツケバナが咲いていました。外来種のミチタネツケバナによく似ていますが、茎に毛が生えていることからこれは在来種のタネツケバナとわかりました。
去年の春の観察会の時に田んぼのレンゲが少なくなってきているとの話を聞きましたが、その後11月に種を蒔いたそうです。レンゲの種は冬の寒さに当たらないと発芽しないとのことですが、この日はマメ科らしい葉が育ち始めて一群となっていました。また毎年ヒガンバナの花を観察するのは9月頃からですが、その頃に葉を見ることはなく、開花後に出た葉は冬を越したあと、春ごろに枯れてしまうそうです。田んぼの東でヒガンバナの青々とした株を教えてもらいました。
2月の観察会のテーマのひとつは藪こぎです。この日はドングリ畑からキラニン広場へ上がる道を選びました。歩きやすい道ですが急な傾斜は小さい子たちには大変そうでした。
藪こぎの途中で一部の参加者が枯れかけた木の樹皮をめくって冬越しをする昆虫を探していました。フタモンウバタマコメツキとヤニサシガメの幼虫が見つかりました。どちらもそれぞれ同じ木の複数の場所で見つかりました。
キラニン通りを下る途中、側溝の壁にノキシノブが生えているのを見てその葉を裏返すと、胞子嚢が山盛りになっていました。ノキシノブはシダの仲間です。
その近くのソヨゴの幹に、こぶ状のふくらみがいくつもできている木がありました。虫こぶなのか、病気なのかと話しましたが、あとから調べてもよくわかりませんでした。帰り道の畑の脇で、ナズナを観察しました。実のついた柄を下に引っ張りたくさんぶら下がったものをクルクル回して音を出す昔の遊びを懐かしむ参加者もいました。
振り返りでは、本来なら最も寒い季節の自然観察会のはずだが、冷え込みが和らぎ季節感が失われているという感想も聞かれました。春はもうすぐそこまで来ているようです。
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